
弓には武勇を表し、さらに邪悪をはらい、目に見えない精霊を退散させる力があるものという意味と、人間には知ることのできない方向と距離を判定する占いの用具としての意味があります。
したがって神社などでは平安のころから、魔除けの意味で破魔弓神事や、年占い神事が行われていました。『はま』は弓矢で射る的、もしくは的射の協議を意味する語で、のちに『破魔』の字をあて、魔を射る矢と解されるようになりました。
これらの神事が一般の人々の間に広まり、現在のように装飾品として飾られるようになったのは鎌倉時代からだといわれています。そのころから、特に城下町を中心に武家や町人の間に、男児の初正月の祝いに破魔弓を贈る習慣が生まれました。
江戸時代に入ると破魔弓は、飾り物・贈り物として盛んとなり、正月の飾りの代名詞としての地位を確立しました。
その気持ちはいまも変わらず受け継がれ、男児の初正月には、雄々しく、力強く、健やかに育てとの願いをこめて破魔弓は飾られています。